
隣家の視線が気になって落ち着かない…そんなお悩みを持つお客様におすすめの外構施工はフェンスの取り付けです。
視線を遮りつつ開放感も確保するフェンスの工夫をご紹介いたします。
- 施工内容
- フェンス・目隠し塀の施工
- 施工エリア
- 栃木県矢板市
- 施工場所
- 家の外周・門まわり
- 工期
- 3日
プライバシーを守るフェンスの基本設計

「隣家からの視線が気になって、窓を開けるのをためらってしまう」——新築やリフォーム直後は気づきにくいものの、いざ住み始めてから気になるのが、日常生活における“視線ストレス”です。 とくにリビングの窓の真正面が隣家の玄関やキッチン窓と向かい合っているようなケースでは、視線が合わないよう常に気を張ることになり、せっかくの明るい空間もカーテンで閉ざすことになりかねません。 このような環境では、目隠しフェンスの設置が効果的です。 しかし、ただ高い塀で囲んでしまえばいいというものではありません。大切なのは「視線を逸らす・コントロールする」という考え方です。 視線の高さや角度を見極めたうえで、必要な箇所に必要なだけ目隠しを設けることで、プライバシーと開放感を両立した快適な暮らしを実現できます。
視線の高さを意識した目隠しフェンスの設計
目隠しフェンスを設ける際に最も重視すべきなのが、「どこから、どの高さで見られているか」を正確に把握することです。 ただ高い塀で囲えば良いというわけではなく、視線の通り道をピンポイントで遮ることができれば、より開放感のある空間を保ちながらプライバシーを確保できます。 たとえば、隣家の窓がリビングと向かい合っている場合、フェンスの高さは160cm〜180cm程度が基本ですが、窓の位置に合わせて一部のみ高く設計する「段階的なフェンス構成」も非常に効果的です。 視線の気になる部分だけをしっかり遮り、それ以外は低めに抑えることで、光や風を妨げることなく過ごしやすい屋外空間がつくれます。 目隠しの目的は「完全に閉じること」ではなく、「日常を快適にすること」。そのためにも、視線の高さや角度を正しく捉えた設計が第一歩となります。
スリット入りデザインで圧迫感を軽減
視線を遮るためにフェンスを設置したものの、「家の中が暗くなった」「圧迫感が強くて落ち着かない」と後悔するケースは少なくありません。 そこでおすすめしたいのが、板の間に適度な隙間(スリット)を設けた“抜け感”のあるデザインです。 たとえば、横板フェンスなら板と板の間に5mm〜15mm程度の隙間を持たせることで、視線を遮りながらも光と風を取り込むことができます。 完全な壁ではなく、空が透けて見える程度の「抜け」をつくることで、外構全体が重たくならず、空間に自然な奥行きが生まれます。 スリットデザインは、視線の遮蔽と開放感のバランスを取る上でも非常に有効です。特にリビング前など、長時間過ごす空間に面するフェンスには、この“ちょうどいい抜け感”が暮らしの快適さを大きく左右します。
部分的な高さ調整で効率的に視線を遮る
「視線が気になるから」といって敷地全体を高いフェンスで囲うと、どうしても圧迫感や閉塞感が出てしまいます。 そこで効果的なのが、必要な場所にだけ高さのあるフェンスを設置する「部分的な高さ調整」です。 これにより、視線対策をしながらも、庭全体には光と風がしっかり届く、開放的な空間づくりが可能になります。 たとえば、隣家の玄関と向き合う位置にあるリビング窓前だけを180cmの目隠しフェンスで覆い、それ以外の部分は120cm程度の低めのフェンスにすることで、過剰な閉鎖感を与えることなく、しっかりと視線を遮ることができます。 必要なところだけに集中して対策することで、素材のコストも抑えられ、デザインの自由度も広がります。 また、段階的に高さを変化させるデザインにすることで、外構全体にリズムが生まれ、見た目にも美しい仕上がりになります。 単調になりがちなフェンスに“変化”を加えることで、視線対策とデザイン性の両方を満たすことができるのです。
圧迫感を与えないための素材とデザイン選び

隣家からの視線を遮りたいけれど、「家の中が暗くなった」「庭が狭く見える」「外構が重たく感じる」といった後悔の声も少なくありません。 特に住宅密集地では、目隠しのつもりで設置したフェンスが逆に閉塞感や威圧感を生んでしまうこともあります。 そんな失敗を防ぐためには、フェンスに使用する素材やデザインの選び方が重要です。 完全に視線を遮るのではなく、「隠しすぎず、程よくぼかす」という発想で、明るさや風通しを確保しながら、空間にやさしい印象を与えるデザインを検討してみましょう。 ここでは、圧迫感を与えず、調和のとれた外構づくりを叶える素材選びの工夫をご紹介します。
木調アルミフェンスで自然な温かみを演出
目隠しフェンスに「無機質で冷たい印象」を持っている方にこそおすすめしたいのが、木目調のアルミフェンスです。 天然木のような温かみを持ちながら、腐食や色あせに強く、メンテナンスの手間も少ないというメリットがあります。 住宅の外観や植栽と調和しやすく、ナチュラルモダンや和モダン、北欧スタイルなど幅広いデザインに対応できる点も魅力です。 実際、同じ横スリットフェンスでも、木調カラーを選ぶだけで印象がガラリと変わります。フェンスの存在感を抑えつつ、柔らかく自然な境界を演出できるため、「いかにも目隠し」という雰囲気を避けたい方にもぴったりです。 カラーはライトオークやチーク、ウォールナットなど、住まいの雰囲気に合わせて選べるラインナップが豊富。 人工素材でありながら、視覚的にも感覚的にも“木のやさしさ”を感じられるフェンスは、圧迫感を軽減しつつ、外構に上質な表情を与えてくれます。
ポリカーボネート素材で光を通す目隠し
目隠しをしたいけれど、光まで遮ってしまうと室内が暗くなってしまう――そんな悩みを解決してくれるのが、ポリカーボネート製の半透明パネルです。 視線はしっかり遮りながらも、やわらかな光を透過させるため、リビングやダイニングなど、明るさを確保したい場所に最適な素材です。 たとえば、リビング前の目隠しにポリカフェンスを使えば、外からの視線を気にせずにカーテンを開けて過ごすことができ、採光をしっかり確保しながらもプライバシーが守られます。 曇りガラスのような半透明素材は、外の気配を感じさせつつも直接見えない絶妙な視界調整が可能です。 また、ポリカーボネートは耐衝撃性や耐候性にも優れており、日差しや雨風にも強いのが特長です。外構が重たくなりすぎない「軽やかな視線対策」として、近年とても注目されている素材のひとつです。
ルーバーや縦格子で視線と風をコントロール
「視線は遮りたいけれど、風通しや抜け感も大切にしたい」――そんな方におすすめなのが、ルーバー型や縦格子型のフェンスです。 これらのデザインは、正面からの視線をしっかり遮りつつ、斜め方向や上部からの風・光を通す構造になっているため、圧迫感の少ない快適な空間づくりが可能になります。 ルーバータイプのフェンスは、板の角度によって視線の抜け具合を調整できるため、プライバシーを守りながらも適度な通気性を確保できます。 また、縦格子タイプは“見えるようで見えない”絶妙な抜け感が特徴で、デザイン的にもスマートな印象を与えてくれます。 とくに隣家との距離が近い住宅地では、完全に閉じるよりもこうした「やわらかく遮る」設計のほうが暮らしにフィットすることも。視線と風をコントロールできるフェンスは、日々の快適さと外構全体の美観を両立させる重要な要素です。
隣地との距離や建物配置を活かすフェンスの配置計画

フェンスをただ一直線に並べるだけでは、十分な視線対策にはなりません。 重要なのは、敷地の形状・隣家との距離・建物の間取りや窓の配置を踏まえた“計画的なフェンス配置”です。 目隠ししたい場所、開けておきたい場所を明確にすることで、過不足のないスマートな視線対策が実現します。 また、建物の壁や軒、凹凸を“視線を遮る要素”としてうまく活用することで、フェンスの設置範囲を必要最小限に抑えることもできます。 隣地との距離や高低差、敷地の奥行きなどの条件を味方につけることができれば、圧迫感を減らしつつ、快適なプライバシー空間をつくることができます。
建物の凹凸や壁面を活かしたフェンス設計
効率的に視線を遮りたい場合、フェンスだけで完結させるのではなく、建物そのものを活かす設計が有効です。 たとえば、玄関ポーチの袖壁や外壁の凹凸部分、バルコニーの下端などは、自然な目隠しとして機能します。こうした既存の構造物を「視線の遮蔽ライン」に活用することで、無理なくフェンスの役割を分担することができます。 たとえば、隣家の玄関と視線が交差しやすい位置に建物の出っ張りがある場合、その背後に目隠しフェンスを設けることで、見られやすいポイントだけを効率よくカバーできます。 また、建物の影になる部分に合わせてフェンスを配置すれば、光や風を遮らずにプライバシー対策ができます。 フェンスを単体で考えるのではなく、建物の形状とセットで設計することで、外構全体が調和し、より自然な視線対策が実現します。 これは見た目の美しさだけでなく、コスト面の合理化にもつながるポイントです。
敷地の幅や奥行きを活かした配置工夫
フェンスの配置を考える際には、単に隣家との境界線に沿って設置するのではなく、敷地の「幅」や「奥行き」をうまく活かすことがポイントです。 とくに住宅密集地では、限られたスペースの中でいかに視線を遮りつつ、開放感を保てるかが重要な設計テーマとなります。 たとえば、敷地の奥行きにゆとりがある場合は、玄関前や庭先の奥まった部分に高さのあるフェンスを設置し、その他の場所は低めのフェンスや植栽で緩やかに仕切ると、全体のバランスが良くなります。 また、隣家との距離が比較的取れる場合は、フェンスを境界線ギリギリではなく、あえて少し内側に設置することで、圧迫感を和らげつつ視線をコントロールすることができます。 このように、土地の形状や配置に応じて“遮る”と“開ける”の強弱をつけることで、快適さとプライバシー、そして景観の美しさを両立した外構プランが可能になります。
ゾーニングで必要な部分だけを囲う発想
「とりあえず敷地全体を囲ってしまおう」という考え方では、コストがかさむだけでなく、見た目にも重たくなり、風通しや開放感を損なう原因になります。 そこで注目したいのが、敷地を“用途ごとに分けて考える”ゾーニングという発想です。 家族が実際に使う空間を明確にし、必要な部分だけに視線対策を施すことで、無駄のないフェンス計画が可能になります。 たとえば、リビングの掃き出し窓前や、洗濯物を干すスペース、玄関周辺など、人の目が届きやすいエリアだけを囲い、それ以外の場所は植栽や低めのフェンスで軽く仕切るといった工夫が挙げられます。 このように“視線が気になる場所”を中心に囲うことで、閉塞感を出さずにプライバシーを確保できます。 ゾーニングは、暮らしの動線や生活スタイルに合わせて変化させられる柔軟な設計手法です。庭をどのように使いたいか、どこでくつろぎたいかを考えながら、必要なところにだけフェンスを設けることで、効率的で居心地の良い空間づくりが実現します。
ウッドデッキ・テラスおすすめ商品3選
最後に、フェンス・目隠し塀の設置工事をご検討のお客様に、当社のおすすめ商品を3つご紹介させていただきます。ぜひご参考にしてください。
三協アルミ「形材フェンス シャトレナⅡ」

- 横板スリット構造で視線を遮りつつ風通しを確保
- 木調カラー・アルミカラーが充実し、住宅外観と調和しやすい
- 高さ・板間ピッチ・柱ピッチなど柔軟なカスタマイズが可能
- 組合せ自由なパネル設計で、より多様なプランに対応
「シャトレナⅡ」は、以前の「シャトレナM1型」の意匠性と機能性を継承・進化させた後継モデルです。目隠し効果を発揮しながらも圧迫感を与えない横スリット構造が特徴で、板のピッチや高さを自由に選べるため、敷地条件や希望の視線対策レベルに柔軟に対応できます。 アルミの堅牢性と木調カラーの温もりが共存しており、ナチュラルモダン・シンプルモダン・和モダンなど多様な住宅テイストと調和可能。目隠しフェンスとしてはもちろん、敷地の境界美やファサードデザインの一体感を重視したい方にもおすすめの高機能フェンスです。
LIXIL「フェンスAA YS2型」

- 縦格子デザインで閉塞感を軽減
- 本物の木に近いリアルな質感
- プライバシーを守りながら、デザイン性も高い
フェンスAA YS2型は、縦格子構造により視線を遮りつつ、抜け感も保つデザインが魅力。横スリットフェンスよりも圧迫感が少なく、風通しや明るさを重視したい場所に最適です。樹脂ラッピングによるリアルな木目表現は、天然木と見間違うほど。耐久性にも優れており、長期にわたり美しさを維持できます。スタイリッシュでありながら温かみのある外構を求める方にぴったりです。
YKK AP「ルシアスフェンスF04型」

- ポリカーボネートパネル使用で採光性が高い
- フラットデザインでスタイリッシュ
- 視線は遮りながら、明るさはしっかり確保できる
ルシアスF04型は、リビング前など採光が必要な場所に設置するフェンスとして非常に効果的です。ポリカーボネート製の半透明パネルにより、外部からの視線をカットしながらも室内の明るさはそのまま保てます。また、フラットな面構成が特徴で、モダン住宅や直線的なデザインの建物との相性が抜群です。スタイリッシュさと機能性を両立したフェンスを探している方におすすめです。